写真紹介されている先生は主に創案者でIOCJの講師陣ではありません。
オステオパシーの哲学とそれに沿ったアプローチは、オステオパシー機能障害を知り原理原則はどのような考えの下で、またオステオパシーを行うタイミングを学び、哲学を臨床の中で取り入れていく運用方法を学んでいきます。
オステオパシー哲学無しではオステオパシーは運用できませんしテクニックのみではオステオパシーの考えに沿った方法でのアプローチを失ってしまいます。
本校は、オステオパシー哲学を臨床で運用していく方法論を学んでいきます。
ファンクショナルアプローチは、筋肉、関節、神経、血管、筋膜、皮膚などに対して動きの大きい方向に動かし、適度に誇張させることによって脳神経系にその状態を認識させ、本来の動きの機能性を正常化させます。
緩やかかつ見た目にもシンプルに見える方法ですが、洗練された触診力と感覚、正確な手技を行うことによりダイナミックなプロセス(潜在的な治癒力)をもたらします。基礎でのアプローチでは、ウィリアム.ジョンストD.O.などが発展させたアプローチを含むいくつかの方法を学んでいきます。
応用ではBMT1・BMT2・BFTなどのよりバランス点にフォーカスし内在する治癒力を最大限に高める方法を学んでいきます。
ファシアアプローチは、皮膚下の組織、筋肉を包む組織液を保持している繊維性の伸縮を兼ね添えた組織です。
筋肉・筋膜での緊張に対して、筋膜の性質に対応した力を徐々に加えていき僅かに引き伸ばしたり、収縮させる方向に滑らすことにより間質液などの本来の機能性と自動性を回復させ取り戻す方法です。
ストレイン&カウンターストレインアプローチは、病変に対応した圧痛点(この方法で用いる特定の病的反射点)をコンタクトしながら過緊張を起こしているポイントを最大限にゆるむ位置で数秒~数十秒ほど保持し、拮抗筋とのバランスを取ることにより、脳神経系にその状態を認識させ、本来の動きの機能性を正常化させ激しい痛みから解放していきます。
アメリカ合衆国在住の故ローレンス.ジョーンズD.O.が創案した方法です。
ダイレクトアプローチは、筋肉、関節、神経、血管、筋膜、皮膚などに対して動きの少ない方向に対して直接、術者が外力を加え、筋肉、関節、神経、血管、筋膜、皮膚などに対して可動域を正常化させ本来の機能性を取り戻させます。
瞬間的に適度な圧力をかけて行なうスラスト法(高速低振幅H.V.L.A:High Velocity Low Amplitude・ハイ ベロシティー ロー アンプリチュード)制限のある方向に徐々に移動していく揺動法、テコの原理を応用した技法や牽引法などの方法を扱っていきます。関節や組織の支点に適切にアプローチを行うことにより慢性的な制限に対して解決へと導きます。
頭蓋領域のオステオパシーアプローチは、ウィリアム.ガーナ.サザーランドD.O.により発見し体系化された方法で、頭蓋骨及びその構造組織の柔軟性に制限があると、脳内及び脊髄で生成される脳脊髄液の循環システムが弱くなり、中枢神経系及び全身の神経系の機能に様々な不具合が発生します。
頭蓋領域のオステオパシー講義では、頭蓋・硬膜の柔軟性を回復期に移行しやすいようにバランスし、中枢神経系及び全身の神経系の状態を本来の状態に改善させます。
またこの授業では、脳脊髄液の流れの力による部分的な個所からクライアント(患者)の全体性への代謝作用がどの様に波及しているかを探求していく内容も学んでいきます。
イギリスのJ.M.リトルジョンD.O.がA.T.スィル博士に学んだオステオパシーのトラディショナル(伝統的・古典的)な方法をクラシカルオステオパシーと呼び現在に脈々と伝えています。
当校では、ジョン・ワーナムD.O. (John Wernham)の下で学んだ高弟に依頼し本格的なクラシカルオステオパシーを学んでいきます。
人体の力学的な指標を学びオステオパシーのアプローチをどのように運用していくかを学びます。
内臓マニピレーションアプローチは、身体の頸部、胸部、腹部内臓領域に呼吸に伴う動きと自発的な動きがあり、それらの状態は膜組織の制限により機能障害を引き起こし取り除き本来のバランスの取れた状態にすることにより、各内臓の制限が原因で起こる様々な症状を回復させます。
頭蓋領域のオステオパシーから更に発展させた概念で、学生は構造的な要素を理解し構造的な制限を解決した後に術者のインテリジェンス(知性、知能、理解力、情報)により適切な基準で使用し深いレベルの身体的問題を診て行きます。
この方法は、微細な力によりダイナミックな治癒プロセスが起こるため患者の体に手を置くことにより治療システムが始まります。繊細さと相手に対する敬意の念を持って接することを重要とします。
この授業は、オステオパシーの教育課程では難易度が高いため多くの学校の教育課程では基本的に行われていません。
当校では、安全性を考慮するために1年次からしっかりとオステオパシーの基礎を行いつつクレニアルフィールドの授業に向けて理解ができるように配慮して学んでいきます。講師陣は、ジェームズ・ジェラスD.O. 公認インストラクター陣を講師に向かえて教育的かつ臨床実習を踏まえ実践的に学んでいきます。
小児、産婦人科に対しての理論と実技は、小児特有の症状から女性の妊娠から妊産婦時期の状態や出産後の状態にどのようにオステオパシーが必要なのかを理解し必要なアプローチを行うことを学んでいきます。
体表触診解剖学とは、全身の構造にたいして皮膚を通して手で直接触診し骨実質、関節、靭帯、筋肉、筋膜、神経、血管、リンパ、各内臓、頭蓋骨の形状や組織の状態を確認し認識していくことを学びます。
この授業は、体表触診解剖学の単独授業およびオステオパシーのすべての授業に組み込まれておりオステオパシーを行う上で重要なスキル(技術)となります。相手の身体に触れることへの配慮を学ぶ大切な授業です。
オステオパシーの診断学は、症候別にピックアップしながら専門医師の診察が必要なものからオステオパシーアプローチで対応できる状態かを見極めるため、臨床時のイエローフラッグ(注意を払う状態の症状)やレッドフラッグ(救急を伴う重度性の高い症状)を学び、オステオパス(施術者)が対応出来るか否かの除外診断をする必要があります。
オステオパシーアプローチを行う上では正確な診断を元に進めることが重要となります。
メディカルイグザミネーションは、日本では整形外科テスト、脳神経テストで全身の筋肉の強さ、関節の可動制限に伴う筋力の低下、神経の異常反応、脳神経の異常などを学んでいきます。またそのような機能がオステオパシーアプローチを行う上で除外しなければいけないことを学んでいきます。
さらにオステオパシーアプローチを行うことで正常に働いていくかを判断し改善度を表すのに用いていきます。